2025.07.31
市販DVDやレンタルDVDの「家庭内視聴」限定原則
「キッズコーナー DVD」を考えるとき、まず押さえておきたいのが“家庭内視聴限定”という著作権の大原則です。
私は子育て中の母として、よく
「家で観ているアニメのDVD、店舗でも見せてあげられたら、子供たちが静かに待てるのに…」
と感じたことが何度もあります。
でも、これにはとても大切なルールがあるのです。
一般に販売されている市販DVDや、レンタル店で借りるDVDは、あくまで「家庭内での視聴」を目的に作られています。
例えば、ご自宅のリビングで家族と一緒に観る——これが“家庭内視聴”。
著作権法でも、このような私的な利用を認めているんですね。
でも、同じDVDを自動車販売店のキッズコーナーで流す場合は、
「不特定多数の人が見る」場所
なので、家庭とはまったく違う扱いになります。
これ、意外とご存じない方も多いんですよね…。
「キッズコーナー DVD」で一番やりがちなのが、「家で子供に見せているDVDを、店舗に持ち込んで流しておく」ケースです。
ですが、店舗は家庭とは異なり、“公の場”です。
ここに市販やレンタルのDVDを使ってしまうと、実は著作権侵害になってしまいます。
昔はあまり意識されていなかったかもしれませんが、最近は法改正もあって企業への責任(罰金など)がとても厳しくなっています。
ご家族の笑顔を守るために作ったキッズスペースが、思わぬトラブルになるリスクがあるのは本末転倒ですよね。
なぜこのような厳しいルールがあるのか?
それは、著作権者(作品を作った人や会社)が自分の作品をどこで、どう使うかをきちんとコントロールしたいから。
家庭用に販売されている「キッズコーナー DVD」は、あくまで“家庭の中”だけで楽しむ約束で使えるものです。
店舗のような場所でたくさんの親子に見てもらう場合は、その権利の許諾が必要になります。
家電量販店や美容院など、いろんなお店で
「DVD流せば子供たちが静かにしてくれるし、お客様もゆっくりできる!」
と考えてしまいがちですが、その場合は「業務用」の許諾をきちんと受けたDVDでなければなりません。
余計なトラブルを避けるためにも、まず“家庭内視聴限定”の原則を意識することが何よりも大切です。
もし「どうしたら安全にキッズコーナーでDVDを使えるの?」と感じた方は、後ほど詳しく紹介する「業務用DVD」や正規の許諾を受けた商品を選ぶようにしましょう。
店舗運営の現場でも、日々いろいろな課題や制約があるかと思います。
著作権をきちんと守りながら、みなさんの“ファミリー層への思いやり”を安全にカタチにできるよう、「キッズコーナー DVD」の正しい活用を検討してみてくださいね。
このように、市販DVDやレンタルDVDは「家庭内視聴限定」。
店舗でそのまま使ってしまうのは、思いがけないリスクを招いてしまうことを、ぜひ忘れずにいてください。
私自身の子育て経験からも、安心して子供たちにDVDを見せられる環境づくりは、店舗にとっても保護者にとっても、とても価値があることだと実感しています。
次の項目からは、さらに具体的な法的リスクと解決策についてお話ししますね。